還暦からの再起動

お料理レシピ、時々、遠距離介護や病気との付き合いなども。人生の下りを楽しむ還暦女子の日常です。

2017-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「最後の最後、安らかに看取るための入院」は、ありえない?

アルツハイマー型認知症で在宅療養を続けていた叔父。 発病後6年目にして寝たきりとなり、やがて食事が摂れなくなっていきました。 しばらくは、かかりつけの医師の往診による点滴で頑張っていましたが、 その点滴も入らなくなり、叔母は、「もう限界」だと…

それでも心臓は動き続ける

昨日は、危篤だった叔父のお見舞いに行ってきました。 ちょうど私の手術の日に、「危篤」という知らせをうけていましたが、なかなか駆けつけることができず気になっていました。 その後、何とか持ち直して、無事に会うことができました。 叔父は、77歳。 7…

妻が寝たきりになって味わう幸せ

母が脳梗塞で倒れた当初の、88歳になる父の狼狽ぶりは、想像を超えるものでした。 ベッドサイドで母の手を握っては涙ぐむ父。 初めて見た父の涙でした。 一日に何度も娘たちのもとに電話をかけ、「母さんは大丈夫なんだろうか」「母さんは、どうなんだ?」と…

ねたきりになって掴んだ幸せ

昨年12月に脳梗塞で倒れた母。 その後2月に回復期リハビリ病院に転院し、胃瘻をつけて、現在も入院中です。 摂食訓練を受け、調子の良いときで7割ほど食べられるようになりました。 身体機能の回復はほとんどみられずませんが、意識レベルはかなり改善。 …

人それぞれの価値、ヨレヨレこそが上質だという夫

人にはそれぞれ、「お気に入り」の品々がありますね。 着るものだったり、食べるものだったり。 その人が、何を好み、何を遠ざけるのかによって、その人らしさがわかってくるような気がします。 ヨレヨレの服を好む夫 夫は、身に着けるものに、彼なりのこだ…

骨密度、部位によってこんなに差があるなんて

女性は男性に比べ、加齢に伴って骨密度が低下しやすく、40歳以上になったら定期的に骨密度を図ることが推奨されているそうです。 私も、遅まきながら57歳の時に、初めて市の検診で骨密度を測定しました。 えっ!骨年齢90歳?! 市の検診は、かかとに超音波…

手術後のリカバリールーム滞在、もう一度体験するとしたら・・。

全身麻酔下での手術を受けた私。 術後は、その日手術を受けた4名の患者さんとともにリカバリールームで翌朝まで過ごしました。 甲状腺の手術を受けた方のブログを拝見すると、皆さん、手術直後から当日の朝までが一番辛かったと書いておられます。 中には、…

病院、そして主治医を選択した3つのわけ

退院して3日目。おかげさまで、体調良好。 以前の生活にほぼ戻りつつあります。 振り返ってみて、つくずく思うのは、「あの病院、あの先生で良かった」ということ。 私が、どのような経緯で病院、そして主治医を選択したのかというと・・・。 専門病院を選…

患者が主治医にできること

私がお世話になった病院は、甲状腺疾患の専門病院。全国から患者さんがいらっしゃるそうです。 年間の手術件数は、約1800件。 一日の平均外来患者数は、630人だとか。 私がお世話になった主治医の先生も、外来診療と手術で本当にお忙しそうでした。 先生とゆ…

本日、退院。案ずるより産むが易し

本日、甲状腺の全摘、リンパ節の郭清術を終え、自宅に戻りました。 病院に向かう車の窓からは、ハラハラと散る桜を眺めていたのに、今日見た景色は、目にも鮮やかな新緑。 たった6日間で、季節は確実に移ろっていること、木々も草花も、逞しく生き抜いてい…

しばらくお休みいたします。

ブログを初めてから、約1か月。 一枚の写真もなく、ただ文字だけの拙いブログ。 ご訪問くださる方々に感謝しつつ、更新してきましたが、明日から8日間の予定で入院することとなりました。 甲状腺乳頭癌のため、甲状腺全摘術を受けます。 しばらくブログは…

生きられる時間は短いのに一日が長いという友:絵を始めたわけ

もう、1年前のことです。 親しかった友人が、緩和ケア病棟に入院したと聞いて、お見舞いに行ってきました。 入院前は、痛みと呼吸苦で生きているのも大儀だったと話していましたが、 実際に会った友人は、思ったよりも顔色も良く、元気そうに、見えました。…

懐石ランチで聞こえてきた病気とお葬式の話:逃げ場がない、どうする!

昨日は、冬に逆戻りしたかのような花冷えの一日。 夫と出かけたのは、懐石ランチ。 今年は、年明けから遠距離介護が始まりましたが、それも今は小休止。 「いろいろあったけれどお疲れ様」と、来週の私の手術に向けて「頑張りましょう」の意味合いをこめて、…

二人の上司に仕える夫:定年後に大切なこと

私には、幼少期、共に暮らした従姉妹がいます。 彼女とは、姉妹同様の間柄。何でも言い合える関係が続いています。 その従姉妹は、長年高校の教員として勤め、校長を最後に一昨年、職を退きました。 現在、再就職2年目。 彼女の夫は、4歳年下のやはり教員…

別荘地の憂鬱:変えられないものを受け入れる

先日、私たち夫婦は、しばらくぶりに友人ご夫婦の別荘におじゃましてきました。 そのご夫婦は、ご主人の定年退職を機に別荘を建て、週末田舎暮らしをエンジョイされていました。 別荘は、山と海の両方を見渡せる丘の中腹にあり、夕日が対岸に沈むときの美し…

スーパーマーケットのレジで学んだ老いの心得

夫には、スーパーでの買物の際の小さなこだわりがあります。 それは、他の人に迷惑をかけないように、スーパーのレジを最短の時間で通過すること。 小銭を出すのに時間を要しないよう、レジ打ちの途中で、まずお財布の中に小銭がいくらあるのか確認します。 …

パン屋で商品を落としたらー老いの心得。

先日のことです。 一緒にお茶をしていた友人が、興奮した様子で話し始めました。 ひとりの上品なマダムが 友人がお気に入りのパン屋さんで、お目当てのパンを買おうとしていたときのこと。 開店時間直後のそのお店には、まだお客さんもまばら。 そこへ、背筋…

88歳父の食欲と老い方の心得

先日帰省した時のこと。 午後、姉夫婦、父親の3人と、母親の入院する病院で合流。 病室の母を見舞った後、早めの夕食を共にすることになりました。 ビッグカツ定食を注文 入ったのは、父親の指名によるトンカツの専門店。 父は、座るなり生ビールを注文し、…

重複がん患者になって、人生のギアが入る

非浸潤性の乳管癌と甲状腺乳頭がん。 そのどちらもが、予後の良いがんです。 現在、厳しい治療に立ち向かっているがん患者の友人曰く、私のは、癌とも呼べないような「ヘボがん」とのこと。 であるにせよ、この2つの癌になったことは、少なからず私に変化を…

還暦目前で重複癌患者デビューでございます

昨年12月、超早期の乳癌がみつかり、手術を受けた私。 術後の病理検査の結果も、4ミリの非浸潤性乳管癌と変わらず、放射線治療も抗がん剤も必要なしとの診断に、ほっと胸をなで下ろしておりました。 ところが、新たな癌がみつかり、重複がん患者デビューと…

母親の病気が教えてくれたこと

本日、母親は、胃瘻をつくるための手術を受けることになりました。 当初は、先行きが見えず、父親も姉も、そして私自身も、気持ちが揺らぐことが多かったように思いますが、胃瘻をつけることで、介護は長期戦の構えに。 母の病状も、そして私たち家族も、安…

パートナーを失うことを想像してみる、それが終活の第一歩

88歳の父親と84歳の母親。 母親が脳梗塞で倒れてからというもの、父親の狼狽ぶりは、想像以上のものがありました。 典型的な亭主関白。 泰然自若としているかと思いきや、些細なことでオロオロするばかり。 その「気の小ささ」は、呆れるほどのものがありま…

若い頃の写真を見て脳が活性化?脳梗塞、寝たきりの母の場合

先日は、母親の84回目の誕生日。 ベッド上ではありましたが、本当にささやかなお祝いをしてきました。 しばらくぶりに会った母は、明らかに意識レベルが改善。 会話らしい会話ができるようになっていました。 昨日の最良のプレゼントは、若いころの写真 一緒…

ゴミの分別ができなかった母、それが認知症の最初のサインだった

実家の土地を売却処分するため、家の解体が始まりました。 解体業者に引き渡す前に、ゴミ、不用品の類いを処分しなければなりません。 3年前にサービス付き高齢者住宅に転居するまで、約50年近く暮らしていたその家は、まさにゴミ屋敷でした。 恐くて中身が…