手術後のリカバリールーム滞在、もう一度体験するとしたら・・。
全身麻酔下での手術を受けた私。
術後は、その日手術を受けた4名の患者さんとともにリカバリールームで翌朝まで過ごしました。
甲状腺の手術を受けた方のブログを拝見すると、皆さん、手術直後から当日の朝までが一番辛かったと書いておられます。
中には、「地獄のような時間」だという方も。
幸いなことに、私の場合、手術した傷そのものの痛みはほとんどなく、麻酔による吐き気も起こりませんでした。
麻酔後の覚醒も良好で、正直、もっと眠っていたいと思ったほど。
それでも、「できればもうやりたくない」というのが正直な感想。
それでは、この一晩、何が辛かったかというと、
①動きを抑制されること
術後は、首には2本の管が入り、酸素マスクを当て、右手、左手はそれぞれ医療機器がつながり、心電図も装着。尿管を入れた状態でリカバリールームに戻ってきます。
この状態で、基本3時間の安静。
腰の痛みはなかったものの、背中、肩甲骨のあたりに鈍い痛みが。
「動かしてはいけない」と思うだけで、全身緊張状態になり、無意識に力が入ってしまいます。
時々、深呼吸をして、意識的に全身の力を抜くようにしていました。
動けなくても、何か自分でできることがあるというのは、ずいぶん気分的に違うような気がします。
②気を紛らわすことができないこと
術後3時間でお水が飲め、横を向くこともできるようになりました。
ただ、身体を起こすことはできません。
ベッド周囲は、キッチリとカーテンが閉められ、視界に映るのは天井とカーテンだけ。
何か、閉所に閉じ込められたような閉塞感があり、気を紛らわそうにも、紛らわす何物ものないという長い時間が続きました。
途中から、ベッド横のカーテンを半分ほど開けたままにしていただきました。
ナースステーションのなかで人が動く様子が見え、それだけでも気分が楽になりました。
➂時間がよめないこと
リカバリールームに時計はありましたが、ベッドに寝た位置からは見えなかったため、今何時なのか、どれほど時間が経ったのか、自分ではわかりませんでした。
夜、面会時間終了を告げるアナウンスが流れた時に、「ああ、8時か」と思った程度。
ベッド周囲のカーテンを少し開けていただいたら、時計が見え、安心。
「あと2時間」とわかってからは、不思議と元気がでてきたのを覚えています。
たった1晩のリカバリールーのム滞在体験でしたが、人は、動きや、空間、時間の感覚に制約を受けると弱いものだと実感。
そのなかでも、何か自分にできることを見つけ、次第に制約がとれていくのは大きな励みになりました。
もし万が一、また手術を受けることになったとしたら、今回の体験を生かし、
①深呼吸して全身の力を抜くこと
②どうも閉所恐怖症の傾向があるようなので、カーテンはきっちり閉めないようにお願いすること
➂時計が見えるように配慮していただきたいとお願いすること
こんな3つのことを考えています。
もちろん、そんな日が来ないようにと願いながら。
目を通していただきありがとうございました。
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