還暦からの再起動

お料理レシピ、時々、遠距離介護や病気との付き合いなども。人生の下りを楽しむ還暦女子の日常です。

後回しにしないで!乳癌チェック

昨年12月に「非浸潤性乳管癌」と診断され、乳房温存術を受けた私。

今日は、術後6か月の定期検診日です。

 

日本では、乳がんが年々増加し、女性が罹患するがんの1位になっています。

現在、約7万人の方が乳癌にかかっているとのこと。

日本では、40歳を過ぎたら、自覚症状がなくてもマンモグラフィーを含む2年に1回の検診が推奨されていますし、遺伝性乳癌家系の女性は、40歳未満から検診を受けることが勧められています。

 

私の乳癌発見の経緯

乳癌のリスクとして現在わかっているのは、

①肥満

②アルコール

➂喫煙

④糖尿病

⑤ホルモン補充療法

⑥出産経験がない

⑦授乳経験がない

⑧初経年齢が早い

⑨遺伝

などです。

 

私はいずれにも該当しませんが、30代で繊維線種という良性腫瘍ができ、摘出した経験があるため、それ以来、年1度の乳癌チェックを続けていました。

5年前にこちらへ移住してからも、2015年12月まで地元の医療機関で乳癌検診を受けており、結果はいずれも異常なし。

しかし、異常なしの結果をいただいていたものの、若干の不安がありました。

 

それは、受診していた病院は乳腺の専門病院ではなく、検診は、大学病院から指定の日だけ医師が派遣されるシステム。

毎年、担当の医師が変わり、検査は触診とマンモグラフィーのみ。

レントゲン技師さんも、マンモグラフィーに習熟しているとはいえない様子でした。

「大丈夫かな?」ふとそんな疑問が拭えないなか、乳癌サバイバーの知り合いから、「絶対にあの先生がいい」と強い勧めがあって、2016年9月に今のかかりつけ医の元を訪れたのが事の始まりでした。

地元の病院で検査を受けてから9か月。

「まだ早すぎる」と思ったものの、思い切って受診したところ、その場で細胞診。

1週間後には、そこからクラスⅣの癌細胞が見つかりました。

もちろん、しこりなどは全く触れず、MRIでも存在が確定できないほどの微小な病巣。

転移・再発の可能性は極めて低い、乳管の内部にとどまる非浸潤性の癌でした。

乳管内部の広がりもなく、乳房温存術ではありましたが、放射線治療は必要ないとの判断。

手術後は、無治療で現在に至っています。

 

そんな私自身の乳癌体験から、

①乳癌に関しては、過信は禁物

②信頼できる医療機関にかかること

の大切さを痛感しています。

 

過信は禁物

私自身、毎年検診は受けていましたが、「どのリスクにも該当しないから、多分自分は大丈夫だろう」という気持ちがありました。

しかしさにあらず。

検査や手術を通して知り合った乳癌の友人も、多くの方が口を揃えて、「まさか自分が・・・」とおっしゃっていました。

「身内に誰も乳癌の人はいないから」「まだ20代、この年で乳癌になるとは思わなかった」「授乳後のしこりだと思っていた」「乳腺症だとばかり思っていた」などなど。

 

そして、「何か気になる」と思い始めてから、受診するまで、長い時間を要した方も。

「もう、2年くらい前から気づいていたけれど、別に痛くもかゆくもなく、仕事と育児に追われて、なかなか病院に行けなかった」

「平日は休みが取れないし、病院は混んでいて。ついつい後回しにしてしまい、自分でもだんだん不安になってきて。そうすると今度は、ますます病院に行くのが怖くなって行けなかった」と悩んでいた方も。

 

「仕事があるから」「忙しいから」「病院は混んでいるから」「痛くもかゆくもないから」という理由で、受診を先延ばしにする気持ち、よ~くわかります。

最初から乳がんだとわかっていれば話しは別でしょうけど、慌ただしい日常、戦闘態勢の日々のなかで、小さなしこりがあったとしても、人生のなかでは立ち止まれないこともあるでしょう。

でも、あえて言います。後回しにしないでください

人生のなかで、命の危機に対処することほど大切なことはないと思うからです。

そういう時には、人生の優先度の見直しのチャンスが与えられているような気がします。

 

信頼できる医療機関

このことは、以前にこのブログで記事にしましたが、乳癌検診は、医療者の力量が著しく試されると思います。

いわゆる、「見逃し問題」です。

マンモグラフィーにおいても、技師さんがしっかり乳房を挟み、十分に押えないとクリアに所見が写らないようです。

今回、地元の病院で撮ったマンモグラフィーは、「圧迫が甘い」という理由で、撮りなおしになりました。

また、超音波検査も、細胞診ではクラスⅣの癌細胞が出ているのに、手術を受けた大学病院では病巣がなかなか探せずに苦心惨憺。

ベテランの女性の技師さんが「発見」してくれて、無事に摘出カ所を特定できたというエピソードがありました。

こうした検査技師さんの力量はもちろんのこと、医師の「プロの鑑識眼」も求められます。

私の場合、「ここに8個の1ミリに満たない石灰化があります。普通、これはひっかけないのだけれど、あなたは初診だから念には念を入れて、針を刺してみます」と言われて細胞診で癌がみつかりました。

たった8個の微細な石灰化を見逃さず、位置をずらさずに針をピンポイントで挿入する医師の力量があったればこそ、発見された癌でした。

 

乳がん検診は、血液の検査のように、検体さえ取れれば誰がやっても同じというものではなく、医療者の力量がモノを言うため、信頼できる医療機関で検診を受けたいものです。

どうすれば、信頼できる医療機関を見つけられるのが難しいところですが、少なくとも、今かかっている医療機関に疑問を感じたら、そのままにせず、「病院を変える」ことを考えるべきだと思います。

そして、HP上の情報ばかりではなく、乳癌体験者の口コミが、有力な情報源になるような気がしています。

 

私自身の体験が、少しでもどなたかのお役に立てれば幸いです。

 

さて、今日は、素晴らしい快晴!

これから6か月検診に行ってきます(^^♪

 

 

目を通していただきありがとうございました。

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