遠距離介護、夫の存在
昨年末に母親が脳梗塞で倒れて以来、この3か月間で計8回、片道5時間の道のりを帰省しました。
ほとんど私一人の帰省。夫は、2匹のわんこたちとお留守番。
通うのは私ひとりのだとしても、夫にも多大な影響が及び、また夫の支えなくしては、乗り切れないことを実感した3か月間でもありました。
まずはお金のこと
交通費だけでも1回3万円弱。ホテルの宿泊代を含めると、少なくとも5万円以上の出費となります。
リタイア後の家計に及ぼす影響は大きなものがあり、夫の理解なくしては、遠距離介護は難しい。そう実感することしきりです。
留守中の夫の生活は
短い時で1泊、長く滞在するときは、4~5泊になる遠距離介護。
私の留守中、夫は一人住まいとなります。
食事、洗濯、買物、わんこたちの散歩などこまごまとしたお世話、それらが夫一人の肩に。
結局、私は留守中の夫の食事を作って出かけることはありませんでした。夫が、「自分一人の分なんて、どうにでもなる」と言ってくれたからです。
夫は、普段から、食事こそ作りませんが、炊事、洗濯はお手の物。日ごろの夫の家事能力の高さに支えられました。
気持ちのサポートが何といってもありがたい
遠距離介護は、気持ちの重たいものです。
寝た切りとなった母、わけのわからないことを言いだす父、慣れない病室に長期に滞在するだけでも、心が疲れます。
それに加え、母親がいなくなって不安がる父親への対応、乱雑な室内・・。
行きの新幹線のなかでは、思わず溜息が漏れてしまいます。
そんな時、「頑張ってね、今頑張れば、必ず自分に返ってくるから」という短文のメールに頑張る力をもらいました。
話し相手、相談相手になってくれる存在
実家から戻った日は、ホッとする気持ちと、その都度新たな展開を迎えた両親のことで頭がいっぱい。
「あの調子で、母親は自宅に帰れるのかしら」
「こういうことが起こったらどうなるんだろう」
漠然とした不安を抱いているとき、それを言葉に出すことができて、一緒に考えてくれる相手がいるというのは、本当に救われます。
「お父さん、どうだった?」
そんな夫の問いかけに、滞在中に起こったことをあれこれ報告。
あーだ、こーだと二人で話しているうちに、考えても仕方がないことと、改善に向けて動いた方がいいことが整理されて、気持ちも軽くなっていきます。
現場にいた人間は、どうしても視野が狭くなってしまいますが、夫は良い意味で第三者の立場から一緒に考えてくれる存在。
視点の違いがあるからこそ、私も煮詰まらずにいられます。
プレイヤーは私一人でも、チームで取り組む
すこしづつ落ち着きを取り戻した感のある両親。実家への出動の頻度は少し減りつつあります。ただ、まだまだこれからが長い。
最近では、両親のことが私たち夫婦の会話の中心的なテーマになっています。
「今日の様子は、どう?」
父親から電話があると、そう尋ねる夫。
プレイヤーは私一人でも、チームで取り組むから何とかやっていける・・そんなことを感じる遠距離介護です。
目を通していただきありがとうございました。
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