ただいま社会実験中(笑)乳癌術後の温泉でどうなった?
乳癌の温存手術を受けてから、3か月が過ぎました。
「術後の放射線治療は省略でOK」との診断で、すっかり傷そのものは治癒。
自分でも、普段は乳がんの手術を受けたことを忘れている日々です。
手術前に心配だった温泉通い
手術前、少々心配なことがありました。
それは、週に3回は利用している近所の温泉に、今までどおり通えるのかということ。
他の方が、ギョッと驚かれるような傷が残ったのでは、相手に気の毒だし、自分も気分よく入れない。
温泉大好き人間としては、気になるポイントでした。
ぱっと見OK、でも、やっぱりわかる術後の変形
幸い早期に発見することができ、切除部分も小さく、乳輪に沿ってメスを入れてくださったため、傷そのものは、ほとんど目立ちません。
自分としては、十分に満足していますが、なんせ、もともとのボリュームが少ない貧乳のため、やはり変形しています。
左右不揃いで、手術をした側は胸にくっついている感じ。前かがみになると、誰もが「あれっ?」と気づく、そんな状態です。
隠すか、隠さないか
さて、退院後、そろそろ温泉再デビューを果たしたくなった私。ただ、変形が気になる。
隠すか、隠さざるか・・・。
結局、普段の通り、温泉を楽しむことにしました。
タオルを肩にかけてさりげなく隠すという方法も考えましたが、不器用な私のことゆえ、途中でハラリとタオルが落ちて慌てることが火を見るより明らかだと思ったからです。
退院後、最初に訪れた時にも、いつもと同じように、知り合いと短い会話を交わし、いつもと同じように浴場へと入っていきました。
だんだんと慣れて、変形したおっぱいの持ち主であることも忘れる日々
そしてただいま、「この変形したおっぱいに人は気づくのか」という社会実験中。
3か月、約40回以上温泉に通ったところ、
明らかに私の胸にチラッと目をやり、「あらっ」という表情をみせた方は1人だけ。
もちろん、「手術したの?」と聞かれたことはなし。という結果です。
人は、意外なほど見ていない?
私が気づいていないだけで、案外わかっているのかも知れません。
わかっていても、わかっていない素振りをして下さっているのかも知れません。
ただ、手術後も、何ら変わらず気持ちよく温泉を利用できるのは、本当にありがたいことです。
「生きてきた証」をそのまま包みこむ温泉であって欲しい
少々おかしな形になった個性的な私の胸は、「私が頑張った印」、「さまざまなご縁に恵まれた印」でもあると思っています。
還暦まで生きてみると、身体の傷も、人生のヒトコマ、「生きた証」であると思えてきます。
温泉は、さまざまな人の、「自分の生きた証」が行き交う場所。
お互いにあたたかく包みこんで温まる・・そんな場所であってほしいと願っています。
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