還暦からの再起動

お料理レシピ、時々、遠距離介護や病気との付き合いなども。人生の下りを楽しむ還暦女子の日常です。

手術後のリカバリールーム滞在、もう一度体験するとしたら・・。

全身麻酔下での手術を受けた私。

術後は、その日手術を受けた4名の患者さんとともにリカバリールームで翌朝まで過ごしました。

甲状腺の手術を受けた方のブログを拝見すると、皆さん、手術直後から当日の朝までが一番辛かったと書いておられます。

中には、「地獄のような時間」だという方も。

幸いなことに、私の場合、手術した傷そのものの痛みはほとんどなく、麻酔による吐き気も起こりませんでした。

麻酔後の覚醒も良好で、正直、もっと眠っていたいと思ったほど。

それでも、「できればもうやりたくない」というのが正直な感想。

それでは、この一晩、何が辛かったかというと、

 

①動きを抑制されること

術後は、首には2本の管が入り、酸素マスクを当て、右手、左手はそれぞれ医療機器がつながり、心電図も装着。尿管を入れた状態でリカバリールームに戻ってきます。

この状態で、基本3時間の安静。

腰の痛みはなかったものの、背中、肩甲骨のあたりに鈍い痛みが。

「動かしてはいけない」と思うだけで、全身緊張状態になり、無意識に力が入ってしまいます。

時々、深呼吸をして、意識的に全身の力を抜くようにしていました。

動けなくても、何か自分でできることがあるというのは、ずいぶん気分的に違うような気がします。

 

②気を紛らわすことができないこと

術後3時間でお水が飲め、横を向くこともできるようになりました。

ただ、身体を起こすことはできません。

ベッド周囲は、キッチリとカーテンが閉められ、視界に映るのは天井とカーテンだけ。

何か、閉所に閉じ込められたような閉塞感があり、気を紛らわそうにも、紛らわす何物ものないという長い時間が続きました。

途中から、ベッド横のカーテンを半分ほど開けたままにしていただきました。

ナースステーションのなかで人が動く様子が見え、それだけでも気分が楽になりました。

 

➂時間がよめないこと

リカバリールームに時計はありましたが、ベッドに寝た位置からは見えなかったため、今何時なのか、どれほど時間が経ったのか、自分ではわかりませんでした。

夜、面会時間終了を告げるアナウンスが流れた時に、「ああ、8時か」と思った程度。

ベッド周囲のカーテンを少し開けていただいたら、時計が見え、安心。

「あと2時間」とわかってからは、不思議と元気がでてきたのを覚えています。

 

たった1晩のリカバリールーのム滞在体験でしたが、人は、動きや、空間、時間の感覚に制約を受けると弱いものだと実感。

そのなかでも、何か自分にできることを見つけ、次第に制約がとれていくのは大きな励みになりました。

もし万が一、また手術を受けることになったとしたら、今回の体験を生かし、

①深呼吸して全身の力を抜くこと

②どうも閉所恐怖症の傾向があるようなので、カーテンはきっちり閉めないようにお願いすること

➂時計が見えるように配慮していただきたいとお願いすること

こんな3つのことを考えています。

もちろん、そんな日が来ないようにと願いながら。

 

 

 

目を通していただきありがとうございました。

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