還暦からの再起動

お料理レシピ、時々、遠距離介護や病気との付き合いなども。人生の下りを楽しむ還暦女子の日常です。

目指すは「なんとめでたい大往生」。近くにアパートを借りて通い介護の始まりです。

本当にご無沙汰してしまいました。

先月末、「お姉さんを助けてあげて」というメッセージをいただいたのが、昨日のことのようでもあり、ずいぶん昔のようでもあり・・。

あれから、父親の体調は、下り坂。

 

先月29日に、腰を捻ったのが最初のサイン。

有料老人ホームに入所中の母親との面会中に、少々無理な体勢で母親に手を差し出した父。

その日から腰痛が始まりました。

「軽いぎっくり腰かな?」そんな程度で、受診もせず、手持ちのロキソニンとシップで様子を見ていました。

朝の起床時が一番つらいようで、高齢者サービス付き住宅で独り暮す父は、ヘルパーさんに手伝ってもらいながら、何とか生活していました。

 

「日にち薬だな」そう呟いていた父でしたが、腰痛が楽になった後、太ももからふくらはぎにかけての痛みが出るようになりました。

もともと、30年も前から、変形性関節症で脚の痛みと付き合ってきた父は、「腰を痛めた後遺症だな」と。

周囲も、1週間もすればよくなるだろうと思っていましたが、さにあらず。

痛みは日に日に増すばかりで、だんだんと食欲もなくなってきました。

 

ベッドの上で横になり、電気敷毛布で温めていると全く痛みを感じないとのこと。

昼間は痛みに悩まされながらも、夜はよく眠れるのが救いでした。

そして、かかりつけ医から紹介状をもらい、予約を入れて待つこと1週間。

先日、やっと総合病院の整形外科を受診。

結局、今年の4月末、タクシーから降りた時に尻もちをついて腰椎にひびが入り、その周囲の組織が傷ついて、それが今回炎症を起こして神経を圧迫しているのだという診断。

腎機能がやや低下している父に、これ以上ロキソニンの投与はリスクが高いということで、カロナールとリリカが処方されました。

 

このリリカというお薬、即効性は期待できないとのこと。

そして、「めまい、ふらつき、意識消失」などの副作用が高齢者の場合は強く出ることがあるそうで、成人の通常の投与量の1/3からのスタート。

1週間後に、投与量調整のため、再受診となりました。

 

今の父の状況はというと・・。

起きて車椅子に乗っているだけでじんじんと痛むようで、食欲は低下。

食事量は、毎食1/2から1/3程度。ここ1~2週間で痩せが目だってきました。

すぐに横になりたがり、起きていることができません。

トイレの移乗も辛く、終日リハビリパンツ使用。

おかげさまで、意識の低下はなく、普段の会話には支障はありませんが、あれほど行きたがっていた「母親との面会」も、口にしなくなりました。

少し、物が飲みこみにくいようにも感じます。

体力、意欲ともに、低下しています。

 

さてさて、姉は、「困った、このままじゃ、寝たきり一直線だよ」と。

ただ、起きれば痛くなることがわかっているのに、それでも「車いすに乗っていて」とは言えない気持ちになります。

あと数か月で90歳。

筋力も腎機能も、背骨も、嚥下機能もすべてにわたって耐用年数ギリギリの身体。

広い意味で、緩和ケアが必要な時期に入っているようにも思えます。

これからは、なるべく痛いこと、苦しいことは避け、気持ちの良いことをたくさん・・。

リリカが効果を発するまでまだ時間がかかりそう。

でも、父の老化は待ったなし。

そんなせめぎ合いの日々を送っています。

 

「老衰がいいなぁ・・」

一昨年の誕生日、父がそう言ったのをはっきり覚えています。

もしもこのまま、食事が摂れなくなって、寝たきりになっても、入院はせず、大往生を見守りたいと思います。

「なんとめでたい御臨終」という本があったような記憶があります。

父も、「なんとめでたい大往生」で逝かせてやりたい。

だんだんと枯れ木のようになっていきつつある父をみて、そう思っています。

 

どうやら、父の介護は、新しい局面を迎えたようです。

400キロも離れた場所では、何ともし難く、父の暮らす場所の近くにアパートを借りて、しばらくは通いで介護することにしました。

夫と2人、わんこも連れての移動です。

すでに両親を亡くしている夫も、介護に参戦。

ペットOKの手頃な物件が見つかったのも、本当にラッキーでした。

 

アパートの引き渡しは年明け。

明日からしばらく、私だけひとりで父の元とホテルの往復の日々です。

またしばらく更新が滞ると思いますが、ボチボチブログは続けていけたらと思っています。

 

寒さが一段と厳しくなってきました。

どうぞ、皆さま、お風邪など召されませんように。

まずは、近況のご報告まで。