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還暦からの再起動

リタイア後に田舎暮らしを始めた還暦女子。それなりの「人生の旬」を綴ります。

患者が主治医にできること

私がお世話になった病院は、甲状腺疾患の専門病院。全国から患者さんがいらっしゃるそうです。

年間の手術件数は、約1800件。

一日の平均外来患者数は、630人だとか。

私がお世話になった主治医の先生も、外来診療と手術で本当にお忙しそうでした。

 

先生とゆっくり話しができない

入院中に知り合った他の患者さんも、遠くから来られていました。

「ここは、専門病院だから、いつも混んでいてなかなか先生とゆっくり話ができない」とおっしゃっていました。

ネットの口コミでも、そんな内容のコメントが少数ではありますがチラホラ。

十分な説明を心がけてはいても、すべての患者さんの満足を得るには難しい現状があり、医療者の方も、きっとジレンマを感じているのではないか。

そんなことを漠然と感じていました。

 

先生に手術していただいて、本当に良かった

その日は、とても気温が高く、日の当たる西側の病室では皆さん、ドアを開け、廊下側のカーテンを引いて、お部屋に風を通しておられました。

廊下を歩いていたら、ある患者さんと主治医の会話が聞こえてきました。

どうやら、翌日に退院が決まったようです。

患者さんは、喉の手術で少しかすれ声。

それでもはっきりと、

「先生、私は、先生に手術していただいて、本当に良かったと思っています」

そうおっしゃいました。

「そう言っていただけると、ボクも嬉しいですわ~」と先生の嬉しそうな声。

お部屋を出てこられた先生のお顔は、こころなしかほころんでいて、足取りも軽く見えました。

そして、後ろ姿を見送る私も、ちょっぴり幸せな気分に。

「患者さんから、ああ言われたら、やっぱり先生もうれしいだろうな」率直にそう思いました。

 

何をどう伝えれば、気持ちが通い合う会話が成り立つのか

1分にも満たないこの会話。

私の主治医がそうだったように、きっとこの先生も、手術や外来の合間を縫ってベッドサイドを訪れたのでしょう。

「よろしくお願いします」「ありがとうございました」

そんなありきたりの言葉ではなく、「(他の先生ではなく)先生、あなたに手術してもらって良かった」と伝えたこの患者さんの言葉の力。

その短い時間に、何をどう伝えれば、気持ちが通い合う会話が成り立つのか、考えさせられた瞬間でした。

 

患者が主治医にできること

「話しを聞いてもらいたい」「わかりやすく説明して欲しい」「疑問には丁寧に答えてほしい」「気持ちをわかってほしい、察して欲しい」

もちろん私も含めて、患者は医療者に多くを求めます。

ただ、自分が医療者に何ができるかは忘れがちかも知れません。

何をどう伝えれば、相手のモチベーションアップにつながるのか。

患者だからできること、患者にしかできないことがあることを教えられたような気がしました。

 

 

目を通していただきありがとうございました。

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