父親の通帳やカードの管理は可能か?
姉と、今後のお金の見通し、つまり、このままでいけば、自宅の売却でできた現金も、6~7年、早ければ5年ほどで底をつくことを話しました。
仕事をもちながら、日々、介護に奮闘する姉は、金銭的な見通しについて具体的に考えたことはなかったそう。
「そうか・・・」としばしの沈黙がありました。
今現在、自分でお金を引きだすことができている父親
父親が住む高齢者マンションの隣に、郵便局があります。
父親は、手持ちのお金がなくなると、カードで自分でお金を引きだしているそうです。
今回の自宅売却によって、父親の口座に多額のお金が振り込まれることになり、気が大きくなった父親は、今後のことなど考えもせずに、どんどんタクシー代に使ってしまう可能性は大。
できれば、寿命が尽きるまで、できるだけお金を残しておいてもらいたい。それが姉と私の本音です。
月々のおこずかいとして手渡すことは可能か?
私たち姉妹としては、月々5万円なら5万円と決めて、父親におこずかいとして手渡すことができれば、安心です。
ただ、それを父親が了解するかどうかが問題です。
父親のプライドもあるでしょう。
「オレの金をオレが使ってなぜ悪い」と言われればそれまで。
使うといっても、母親の面会のためのタクシー代です。それを制限するのは、心苦しいものがあります。
「あと、何年生きるかわからんのだから、せめて母さんに会いに行かせてくれ」といわれたら、黙り込むしかないでしょう。
ただ、このまま黙っていても良いものか・・。
もし、貯金が底をついたら
もし、父親の手持ちのお金が底をついたらどうなるのか、姉と話し合ってみました。
「その時は、私たちでサポートするしかないよね。」
もちろん、それしかないことは承知していますが、リタイア後、貯金を切り崩し、あと数年後にいただける年金を頼りにしている私には、両親を支える財力はありません。
支えられるとしても、毎月送ることのできる金額はほんのわずか。
両親は、年々目減りしていく年金と、娘たちからのわずかな送金を頼りに、人生の最晩年を送らざるを得なくなります。
不自由な身体を抱えて。
やっぱり管理はできない、でも現状の説明は必要
姉と私は、すぐにやってくる厳しい現実を見据えつつ、「やっぱり・・・」「でも・・・」と気持ちは二転三転。
そんななか、姉は、「今は、そんなにお母さんに会いに行きたいなら、好きなだけ行ってもらうしかない!止められない!」
「それじゃ、おまえが連れていってくれと言われてもできないんだもん」と話しました。
仮に、母親の寿命があと数か月が尽きたとしたら、「あの時、金をケチッて、会いに行ってやれなかった」と父親は後悔するでしょう。
私にも、その後悔を引き受ける覚悟はありません。
その使い方について制限することは、娘であってもできないけれど、今のお金も、このままだと数年で底をつく現状については、お父さんに説明しておかなければね。
父親が、どの程度理解できるかは別にして・・。
そんな会話をして姉との電話が終了しました。
それにしても、わずか3年前には、預貯金と年金で両親は生涯困らない暮らしができるだろうと考えていた私。
その見通しの甘さを、今さらながら反省しています。
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胃瘻の母と要介護の父が共に暮らせる施設、そのお値段は?
サービス付き高齢者住宅に居住する要介護1の父と、胃瘻をつけ寝たきりの母親の今後の生活。
もしも、母親が老健や特養に入所したとすると、二人の費用は高額となり、自宅を売却してできた貯金も、数年(多分6~7年)で底をついてしまうことがわかってきました。
別々に暮らせば、身体が動く限り、父親は毎日でも面会に行きたがるでしょう。その交通費(タクシー代)も考えておかなければなりません。
そして、このまま父親と母親が別々に暮らせば、姉は、2カ所を飛び回る介護を長期にわたって続けなければなりません。
経済的にも、姉の負担軽減という意味でも、両親が共に暮らせる場所を探す必要がありそうです。
老健、特養での夫婦入所はほぼ不可能
老健は、医療施設から家庭復帰を目指す中間施設。母親の入所の可能性は多いにありますが、現在自宅で暮らしている父親は適応になりません。
また老健は、3か月と入所期間が限られていることから、二人の終の棲家とはなり得ません。
特養は、入所対象が要介護3以上と定められているため、現在の父親の介護度では入所困難です。
胃瘻への対応可能なサービス付き高齢者住宅
残された選択肢は、胃瘻への対応可能なサービス付き高齢者住宅か有料老人ホーム。
現在父親が居住しているサービス付き高齢者住宅は、看護師の駐在がありません。
胃瘻をつけた母親が父親の元に帰ってくるためには、訪問看護サービスを受けることになりますが、最悪、365日、1日3回の訪問看護は、現実的に困難。
受けてくれる訪問看護ステーションを探すことは難しいとケアマネさんから伝え聞いています。
そうならば、看護師が駐在している市内の他のサービス付き高齢者住宅ならば可能性があるかも知れません。
お世話になっているケアマネさんが、ある胃瘻対応可能な他のサービス付き高齢者住宅を紹介してくれました。
ある胃瘻対応可能な高齢者住宅の料金
その施設は、介護を必要とする方向けの施設で、居室は全室1Kの個室。
夫婦の場合には、隣り合った部屋の壁が開くようになっているコネクティングルームに入居するようです。
毎月の料金は、1人分として、
家賃 5万円
生活支援費 3万円
共益費 3万円
食事代 4.8万円
生活サポートサービス(家事、介護支援、ゴミ捨て、夜間巡回など) 3万円
そのほか、光熱費、介護サービス自己負担分
両親がここに入居した場合、×2。
やはり、毎月40万円の出費は、覚悟しなければならないようです。
これは、あるサービス付き高齢者住宅の一例でしかありません。もっと、低額な施設ももちろんあることでしょう。
それにしても、施設介護はお金がかかるものだと、認識を新たにしています。
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老健、特養に入所したら、いくらかかるの?
無事に実家の売却が決まり、やれやれと一息ついたところで、父親のタクシー代が月10万円と知って、にわかに父親の金銭管理が心配になった私。
今後、長期的にどれほどのお金が必要になるのかを調べてみました。
母親は、現在、回復期リハビリ病院に入院中。
医療費、食費、雑費すべて合わせて、毎月10万円弱かかっています。
父親はサービス付き高齢者住宅の夫婦部屋に入居。
家賃、生活支援費、共益費、食費、介護サービス自己負担分を合わせて24万円ほど。
夫婦合わせて、約34万円。そこへ父親のタクシー代が加わり、今月は、44万円の支出がありました。
母親が老健、特養に入ったら
両親が居住している地域の老健と特養の費用を調べてみました。
施設によってかなりのバラつきがあり、所得や要介護度によって費用は異なってきます。
おおよその額ではありますが、母親の場合は、多床室だと、老健で9~10万円、特養で8~10万円。
個室の場合は、どちらも13万円以上必要なことがわかりました。
今のまま父親は高齢者マンション、母親は施設ということになれば、二人に必要なのは、32~37万円。
父親と母親が離れて暮らすことになれば、父親は毎日でも面会に行きたがることは明らか。距離にもよりますが、決して少額とは言えないタクシー代もかかることになります。
考えれば当たり前のことですが、老いた両親が生きていくためには、現在の私たち夫婦よりもはるかに多くの費用が必要となることに少々驚きました。
今後の生活設計の再検討
もろもろ合わせ、約40万円の費用がかかることがわかりました。もちろん、年金で賄うことはできず、自宅を売却してつくったお金も、数年で底をついていきそうです。
父親と母親が離れて暮らすことによって、やはり、家賃相当分、面会のための交通費などのロスが発生します。
父親は高齢者マンション、母親は老健か特養という今後の生活設計を、再検討する必要がありそうです。
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月に10万円のタクシー代、父親のお金の管理をどうするか
気がつかないうちに、父親の口座残高が底をつき、急遽、自宅を売却することに。
これで、金銭的に多少のゆとりができると思っていましたが、新たな気がかりが発生。
それは、父親が一月に使うタクシー料金。
今月は、すでに10万円という金額になっています。
ひとりで高齢者マンションで過ごすことが苦痛な父親
父親は、週に2~3回、タクシーを使って母親の面会に行っています。
仕事をもつ姉が、自分の車で父親を面会に連れて行けるのは、週2回まで。
母親の妹が月に2度ほど車で面会に連れて行ってくれてはいますが、その他の日は、
父親にはタクシー以外の移動手段はありません。
週2回のデイサービスに通う以外は、これといって予定のない父親。
ひとりで高齢者マンションで過ごすことが苦痛な父親の足は、どうしても母親の元へと向かいます。
年間300万円ずつの目減り
年金の減額によって、父親が一人で住む高齢者マンションの家賃、共益費、食費戸、そして父親の介護サービス自己負担分さえ、賄うことができません。
そして、母親の入院以来、何かと出費が増えています。
母親の医療費、オムツ代をはじめとした雑費、それに加えて父親のタクシー代。
月々、25万円近くの赤字が出ることになり、年間にしてみると、300万円。
地方都市の猫の額ほどの土地を手放しても、年間300万円ずつ目減りしていけば、わずか数年でそれも底をついてしまいます。
節約できるとすれば、やはり父親のタクシー料金。
「毎日行かなくても」と言いたいところですが、面会は、今の父親にとっては生きる支えです。
面会から帰り、ワンカップのお酒をひとり淋しくのみながら、「今日も母さん、元気だったよ」と電話をかけてくる父親に、「タクシー代、もったいないよ」とはさすがに言いにくい。
年老いて、かなり認知症が進んできている父親ですが、自宅を売却したお金は、父親のもの。
もとはと言えば、自分が稼いだお金。ギャンブルにつぎ込むならいざ知らず、それを、娘であっても、「使うな」と言えるものなのかと躊躇する気持ちもあります。
「お金が勝つか、寿命が勝つか」
ただ、自宅を売却して作ったお金も底をついてしまえば、私たち姉妹で援助せずにはおれなくなるでしょう。
わずかな貯金と年金で、何とか生活を維持していく以外にはない自分の将来のことを考えると、両親を支えていく財力はありません。
現在、88歳の父親と84歳の母親。
「お金が勝つか、寿命が勝つか」
父親に、この現実を受け止めてもらう困難さに、頭を痛めています。
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母親への贖罪、それが父親を突き動かしているのか
寝ても醒めても母親のことが頭を離れない父親。
胃瘻をつくることが決まった当初は、「母さんには、生きてもらわなきゃならんからなぁ」と言っていたにもかかわらず、翌日になると、「胃瘻をすると、帰って来られないだろ」と否定的なトーンに。
気持ちが揺らぐたびに、姉か私に電話をかけてくる父親。
10分おきに7回、8回と着信の入った携帯をみると、何とも気持ちが重たくなりました。
お父さん、それはDVだよ。犯罪だよ!
父親は、始終、母親を怒鳴りつける人でした。
「おまえは、何にも知らんなっ!」
「ごちゃごちゃ言うんじゃない!黙っとれ!」
「ばかもん!早くしろって言ってるだろう!」
などなど。
いつもは、「また始まった・・」と受け流している姉ですが、あまりのことに、「お父さん、どうしてそうやって怒鳴るの?それはDVだよ!立派な犯罪だよ!」と制したことがあったそうです。
父親は、「夫婦だからいいんだよ。もう、空気のようなもんなんだよ。」と応え、母親は、「それ以上言うな」と姉に目くばせ。
「あれは病気だね、完全に」
「もう、治らないね」
姉と私は、溜息をつきながら、そう話したものです。
その父親が、母親が倒れてからというもの・・・
そんな父親が、母親倒れてからというもの、もう、母親のことしか考えられなくなりました。
毎日でも面会に行きたい父。
姉が勤務で父親を連れて行けない日は、往復1万円のタクシー代を払って面会に行っています。杖を頼りに。
「母さんはどうだ?」「母さんがかわいそう」
口にするのは、ほぼ母親のことだけ。
後悔してるの?
それにしても、倒れてからこうなるのではなく、
もっと元気な時に、怒鳴ることなく母親に安寧な環境を作りだして欲しかった。
父親が、母親への思いを語るとき、「今になって・・・」と胸が少々ザワつきます。
「お父さん、怒鳴らずにいてやればよかった。そう後悔してるの?今、お母さんにやさしくしてるのは、罪滅ぼしなの?」
聞いてみたい気もしつつ、すっかり老け込んだ父親には酷な気がしてそこには触れずにいます。
きっと、最後まで聞けないし、聞かない気がしています。
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88歳の父、胃瘻が決まった母に「男としての責任を果たす」と言いだした
母親の胃瘻が決まって、一段落した気分。
友人とのお喋りに花を咲かせていたところへ、父親からの電話がありました。
沈んだ声で、「母さんはどうなんだ?大丈夫かな?」といつもの第一声。
胃瘻をしても、ここには帰って来られないだろ?
「うん、大丈夫。病院からも何の連絡もないし。」と明るく応えたものの、父の声はトーンが低いまま。
「胃瘻をしても、ここには帰って来られないだろ?母さんは」
現在、居住している高齢者マンションでは、胃瘻への対応は困難。市内にある同系列のA施設では、胃瘻への体制が整っているものの、ここでは胃瘻をつけた母親と同居することはできないことを父親には何度も説明していました。
「そうね、きっと難しいと思うよ」
どうすることが、男としての責任を果たすことになるんだろうか?
「母さんがかわいそうだな」そう呟いた父親は、
「母さんと一緒になるときに、ばあさん(父の母親)から、『男としての責任をきっちり果たすんだよ』って言われたんだよなぁ。どうすることが、男としての責任を果たすことになるんだろうか?」と私に問いかけました。
思ってもみない問いかけに、戸惑う私。
「男の責任」って言われても・・・。
昭和ヒトケタ生まれの父親が口にする「男の責任」。
何やら哲学的でもあり、そもそも、人生のパートナーに対する責任はあっても、「男の責任」、「女の責任」という言葉自体が私の辞書には存在しません。
「もう、十分にお母さんに対する責任は果たしてきたんだから、いいんじゃない?」
咄嗟にそう言いそうになりましたが、それでは、父親に「もう、あなたは役済み」と言っているようでそれも言えず、黙り込む私。
金があったら、1軒家でも借りて、母さんを引きとるんだけど
父親は、もしも経済的な余裕があったら、家を借りて母親を引きとり、二人で最期まで暮らしたいと言いだしました。
結局のところ、父親が考える「男としての責任」とは、「最良の環境を整え、最後の一息まで側にいる」ということのよう。
「もし、それができても、お父さんひとりじゃ、お母さんの世話はどうにもならないんだから」
「何を言いだ出すんだろう」という驚きとともに、父親の口を封じた私。
父親は、暗に、姉と私に、「経済的な支援と丸がかえの介護」を要請したのかも知れません。
それからしばらくたって、姉から、「お父さんがA施設にお母さんを引きとって、一緒に暮らしたいっていうんだけどどう思う?」とメールがありました。
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こっちはどうだ?もうひとつの「しくじり先生」
他人のお財布から1万円抜きとり、懲戒免職となった「しくじり先生」。
「魔が差す」「バレないだろう」という、あまりにもお粗末なその心根に、なぜか激しく共感し、彼のその後の人生に思いを馳せて哀切の年を禁じ得ない私。
そして、フト、「こっちの場合は?」と頭をかすめた「しくじり先生」がいらっしゃいました。
こちらの方も、管理職にあった方だったように記憶しています。
女子更衣室に、マイクロカメラを設置して盗撮。
それがひょんなことからカメラの存在がバレ、こちらの方にも重い処分が。
どのようなストレスがあったのかは存じませんが、こちらの「しくじり先生」も、一度の成功によって味をしめ、「バレなきゃいいや」がどんどんエスカレートしていったようでした。
同じ「バレなきゃいいや」ではありますが、こちらはどうも理解が困難。
お財布から1万円抜きとって御用になった「しくじり先生」の場合は、言うことをきかない生徒、対応の難しい父兄、授業に終われる日々、部活の大会が迫ってくるプレッシャー、上司との軋轢、ひょっとしたら家庭でのゴタゴタ、そんなてんこ盛りになったストレスも、パチンコ屋に一歩足を踏み入れれば、すべてを忘れられる。
そのための軍資金がどうしても欲しい・・・。
良し悪しは別にして、これは大いに理解ができるのですが、盗撮しくじり先生の場合は、1ミリも理解、共感が困難。
部下の女性に上司として指示を出しながら、一方でその女性の下着姿を思い浮かべていたとしたら、それはちょっとね、理解不能を超えて、生理的に限界です。
ただ、信頼を一瞬で失い、老後の生活の備えである退職金も掴む前に掌から零れ落ちていったとしたら、何ともお気の毒。
理解はできないとしても、やはり、哀切の年を禁じ得ないのであります。
私も含めて、イロイロある「バレなきゃいい」。
この年まで生きてくると、私も夫も、お互いに、「バレなきゃいい」にまみれております。
これが、ひょっとして「世渡り」ということでしょうか?
それにしても、「盗撮しくじり先生」の話し。
「全く理解できない」という私に、夫はこう言いました。
「ボクも理解できない、どうして『しかるべき場所』に行かなかったんだろう。そんなことしなくたって、良かったのに」。
う~ん、そう来たか!それはそれで、フクザツです(笑)。
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