還暦からの再起動

お料理レシピ、時々、遠距離介護や病気との付き合いなども。人生の下りを楽しむ還暦女子の日常です。

大腸内視鏡検査の結果は、大学病院への紹介。こうして国民総医療費はどんどん増えていくんだな。

本日、かかりつけの消化器内科クリニックで、大腸の内視鏡検査(カメラ)を受けてきました。

実は、2年前に受けた時に、7ミリのポリープがみつかっています。

組織検査を受けたところ、過形成の良性ポリープと判明。

2年後の経過観察となりました。

 

今回医師は、そのポリープの経過を注意深く観察。

大きさは、全く変わっていなかったとのこと。

ただ、医師によれば、最近になって、6ミリ以下のポリープは良性といえども、摘出するよう、学会のガイドラインが変更されたようです。

 

今は悪性のものではないけれど、絶対に将来にわたって悪性化しないとは言い切れないので、今の内に摘出したほうが良いそうです。

今回の検査時に取ることも不可能ではなかったようですが、粘膜に張りついているタイプゆえ、切除面が大きくなり、出血する可能性もあるため、大きな病院で取った方がよいそうです。

「どこか、希望の病院はありますか?」と問われ、思いついたのは、乳癌でお世話になった近くの大学病院。

大学病院では、1泊2日の入院になる可能性が大きいようですが、そこにお願いすることにしました。

 

10年、20年後に悪性化するかも知れないことを考え、大学病院に入院してたったひとつの7ミリのポリープを切除する。

きっと、このような医療が、保険適応で受けられるのは、日本だけかも知れません。

アメリカであれば、数十万円、いやもっと医療費がかかることでしょう。

 

そこまでする必要がある?

そんな気持ちにもなりますが、腫瘤を形成する前の細胞レベルの乳癌を見つけていただいた体験をもつ私。

このような非浸潤性乳管がんの診断後20年以内の乳癌死亡率は、一般集団とほぼ同じであり、積極的な治療は、むしろ過剰医療となりデメリットも大きいとの見方もあるようです。

ただ、がん細胞がそこに確かに存在する以上、私はそのままにしておくことができませんでした。

 

今回のポリープは、ほぼ100%良性。ただ、将来の癌化に備えて、摘出した方がよいというのが、学会のガイドラインであり、主治医の意見です。

乳癌の治療のように、身体の一部を切除したり、術後に放射線をかけるということもないポリープの摘出は、身体に負担のないマイルドな治療。

「リスクは、できるだけ未然に防ぐ」という考え方なのでしょうね。

 

我が国の総医療費は、毎年1兆円以上増えている。

そんなフレーズをよく耳にします。

人口の高齢化や、医療の高度化によるものが大きいとのこと。

今現在、重病に苦しんでいるわけではないけれど、将来の予防の意味合いから、大学病院という高度医療機関のお世話になる私のようなケースも増えていくのでしょうか。

こうして国民の総医療費はどんどん増えていくのだと実感しています。

 

国民の健康保険税で成り立っている健康保険。

国全体を俯瞰してみれば、「そこまでやるの?」と疑問にも思いますが、患者個人となると、見方も変わり、「できるなら早く取ってしまいたい」という気持ちにもなります。

何と勝手なんだろうと思いつつも。

 

それにしても検診を受けるとは、自分には目に見えない胃腸のなかの、わずか数ミリの軽微な変化まで、生涯にわたって逐一マネジメントし続けることなんだと、認識を新たにしています。

やれやれ・・・。

 

 

 

 

目を通していただきありがとうございました。

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