ファッション誌にあった60代からの着こなし。息苦しくて何だか残念。
クローゼットの整理を機会に、何冊かのファッション関係の本を図書館で借りてみました。
ニューヨークやパリ、ミラノのマダムたちのスタイルスナップ集や、「大人の着回し」などをキーワードとするコーディネートの本。
そんななかに、60歳からの着こなしを扱った本も1冊。
60代に焦点を当てたタイトルに惹かれて、手に取ってみました。
結果は、正直なところザンネンな内容。
60代のオシャレは、清潔感と品格が大切というのが著者のコンセプト。
「うわっ!ステキ!試してみたい」というワクワク感を全く感じることができませんでした。
写真のコーディネートを見ると、どれも無難。
どなたさまからも批判されることはなく、まずまず「良家の奥様」として合格点をもらえるそんなスタイル。
そして、著者によれば、
・ジーンズのロールアップ、派手な色は、大人の品格を落とす
・スカート丈は、膝こぞうを見せるとどんどん品格が落ちていく
・柄のパンツは、60代アップがはくには厳しい
・スキニータイプのパンツは若作り
などなど、なかなか手厳しい。
なるほど、なるほど。
著者の60代のファッションイメージは、
①パンツは、10分か9分丈のストレート。
②スカートは、ひざ下丈。
➂ジャケットは、上質素材できちんと感のでるもの。
④コートはウールのベーシックな上質のもの。
⑤60代におすすめなのはベージュ。
などといったポイントに集約されるようです。
ああ、何だかちょっと息苦しい。
「60代は、こうすべき」というという枠をはめられたようで、どことなく違和感を感じます。
「高校生はこう」
「若者はこう」
「おかあさんはこう」
「60代はこう」と、グルーピングされ、一方的な「らしさ」を求められ、「こうであるべき」と決めつけられているようなちょっとした不快感とでもいうのでしょうか。
もちろん、こうした本を求めておられ、役立てている方もたくさんいらっしゃるとは思うのですが。
そして、次に手に取ったニューヨークやパリ、ミラノのマダムたちのスタイリン集。
皆さん、「こうあるべき」という外側から与えられた枠組みではなく、「こうしたい」「これが好き」「これが自分流」という内側の枠組みに従って自由にオシャレを楽しんでいるように見えました。
ワクワク感、生きるパワー満載!
これも、根底にある多様性を許容する文化の違いですね。
さてさて、60代になった自分がこれからどう装うか。
「これぞシニアのファッションのお手本」と看板を掲げるようなスタイルはどうも気が進まない。
あれこれ試行錯誤を楽しみつつ、自分のスタイルをつくっていくしかないのだろうな・・・。
今は、そんなところに落ち着いています。
目を通していただきありがとうございました。
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