還暦からの再起動

お料理レシピ、時々、遠距離介護や病気との付き合いなども。人生の下りを楽しむ還暦女子の日常です。

父が、私に100万円くれると言いだした。報われない介護の出口はあるか

母親が脳梗塞で倒れてかれこれ1年。

高齢者サービス付き住宅で独り暮す89歳の父は、足腰も心も頭も、老化がさらに進んでいるようです。

車で30分のところに住む姉と叔母が、週に2~3度、父親を母親の暮らす有料老人ホームに連れていっています。

姉は、フルタイムの仕事をもち、自分の休日をほとんど両親のために使ってきました。

今、かなり疲れが出てきています。

 

そんな時、父親が私に、還暦祝いとして100万円出すと言いだしました。

自宅を売却したお金が入り、気持ちも大きくなっているのだと思います。

ただ、昨年の母親の入院費は、姉が立替えたまま。

そして、私へのお祝いのお金を引きだしたい父は、叔母に、銀行に連れて行って欲しいと依頼しました。

その時、父は叔母に、

「〇子(姉)には内緒で。きっと文句を言うから」と言ったそうです。

 

姉の気持ちを思うと、本当にいたたまれない。

どれだけの時間と体力、気力を費やして両親の世話をしてきたことか。

遠方に暮らす私は、1月に1度程度顔を出すだけ。

後は、電話で「死にたくなるほど寂しい」という父の話し相手になるだけ。

姉に負担が集中しています。

父は、その姉への配慮が足らなすぎるうえに、私に高額のお祝い金ですと!

姉が還暦を迎えた時には、そのようなお祝いはもちろんありませんでした。

 

このお祝い、私にとっては少しも嬉しくないものです。

私に差し出すなら、早く入院費を払い、もっと姉に感謝をして欲しい。

なぜ、遠方でたまに優しい言葉をかける娘に心を傾けるのか。

姉は、いつも忙しく、父親にかける言葉も時にザラついて、とげのある日もあるのでしょう。それにしてもです。

姉は、

「この割の合わない役割をいつまで続けることができるのか自信がない」

と言います。

本当にその通り!

 

それでも姉は、

「いろいろ言っても逆効果だから、気持ちよく受け取ってあげて」と言います。

私が辞退すれば、姉が横やりを入れたと言いかねないというのです。

結局、あり難く受け取って、姉の管理下においてもらおうと思っています。

 

それにしても、一番尽くして一番頑張って、一番我慢している人が報われない介護。

こんなことが、それも自分の親との間で起こるのですね。

「もう、ずいぶん耄碌してるからね・・」と姉は言います。

「親の耄碌を楽しむ」くらい考え方を変えないと、とてもこの先やってはいけない。

そんなことを考えさせられました。

 

 

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