還暦からの再起動

お料理レシピ、時々、遠距離介護や病気との付き合いなども。人生の下りを楽しむ還暦女子の日常です。

病院、そして主治医を選択した3つのわけ

退院して3日目。おかげさまで、体調良好。

以前の生活にほぼ戻りつつあります。

振り返ってみて、つくずく思うのは、「あの病院、あの先生で良かった」ということ。

私が、どのような経緯で病院、そして主治医を選択したのかというと・・・。

 

専門病院を選択したのは

手術を受けた専門病院は、公共交通機関を乗り継げば2時間以上かかります。

より近い距離には、公立病院、そして乳癌の手術を受けた大学病院もあります。

当初は、乳癌でお世話になったのだから、同じ大学病院の方が良いような気がしていましたが、結局は大学病院を選択しませんでした。

それは、距離やこれまでのつながりよりも、以下のことを重視したからです。

①病理医の存在

甲状腺のしこりを35年間抱えていた私。何度か細胞診も受けてきましたが、検体が十分に採取できなかったこと数回。

甲状腺の検体採取には技術を要すること、そして、甲状腺疾患の病理診断は、医師によって診断が異なることが少なくないと聞いていました。

治療は、正しい診断から始まります。

甲状腺疾患に豊富な経験をもった病理医を、医学関連の学会ホームページ等から調べ、今回お世話になった専門病院に行きつきました。

 

②豊富な手術件数

甲状腺は、血流豊富で、さまざさな神経が周囲を走行し、裏側には副甲状腺も存在するなどデリケートな臓器。

安全な手術には、医師の高い技術が必要だと聞いていました。

高い技術を保障するのは、豊富な手術実績。

ここでもやはり、専門病院に行きつきました。

なお、病院選びの際に意識していたわけではありませんが、実際に手術を受けてみて思うのは、専門病院では、看護師、薬剤師、検査技師、栄養士などのコメディカルスタッフのすべてが「甲状腺の専門家」ということ。

入院中に、看護師さんや薬剤師さんに何を訪ねても、的確なお答えをいただき、「さすが・・」という感想を持ちました。

 

➂主治医との相性

私がお世話になった病院では、患者側が医師を選択することができるシステムになっています。

私も、最初にお世話になった先生と、手術を受けた今の主治医は別の先生です。

何か問題があったわけではありませんが、最初にかかっていた医師は、たまたま学会その他で不在の時期があり、検査結果を早く聞きたかったため、今の主治医の予約を取りました。

そして、最初に会った時に、「先生に執刀していただきたい」と手術日を決めてしまいました。

「相性が良かった」、「ご縁があった」ということなのでしょうけれど、なぜこの先生だと「ピンと来た」のかを考えてみると

・わかりやすい説明

まずは、病気や手術の説明がとてもわかりやすく、ストンと胸に落ちる感覚がありました。全摘だと言われて、内心抱えていた「半分残せないか」と思いも、説明を受けて、スッキリ納得できました。

手術の説明も、ipadを使い、3Dで甲状腺周囲の組織を示しながら、合併症のことも細かく話していただきました。わずか4×4.5センチ、16g程度の甲状腺ではあっても、安全な手術のために、どれほど高い手技が必要になるのかも理解できました。

・プロフェッショナルな姿勢

傷が残ること、術後の体力低下が気がかりで、「内視鏡手術はどう思われますか?」と尋ねたところ、「この病院ではやっていませんが、しているところもあります」と。そして、なぜ内視鏡による切除をしないのかの説明を受けました。その説明のなかに、甲状腺専門医としてのこだわり、術後も(内視鏡手術と同等、それ以上に)問題なく回復していけるよう治療するという医師としての自信、プロフェショナルな姿勢を感じました。

・人としての誠実さ

全身から滲み出る雰囲気というのでしょうか、こちらも緊張せずに、何でも尋ねることができました。

病院というところは、それでなくても緊張するところ。自分もリラックスして診察に臨めるというのは、それだけでありがたくもありました。

 

 

 わかりやすい説明と医師としてのこだわり、プロフェッショナルな姿勢、誠実なお人柄を感じるにつけ、

「この先生で万が一失敗してもそれはきっと誰がやっても同じこと。この先生の手術を受けて何かあっても、それはそれで仕方がない」

そう心底思えるようになりました。

主治医、病院を100%信頼して手術に臨める・・これ以上ラッキーなことはない。

さまざまなご縁に恵まれた幸運に感謝しています。

 

 

  

目を通していただきありがとうございました。

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