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還暦からの再起動

リタイア後に田舎暮らしを始めた還暦女子。それなりの「人生の旬」を綴ります。

二人の上司に仕える夫:定年後に大切なこと

私には、幼少期、共に暮らした従姉妹がいます。

彼女とは、姉妹同様の間柄。何でも言い合える関係が続いています。

その従姉妹は、長年高校の教員として勤め、校長を最後に一昨年、職を退きました。

現在、再就職2年目。

彼女の夫は、4歳年下のやはり教員。職場結婚でした。

そんな従姉妹夫婦が、先日、春休みを利用して遊びに来てくれました。

 

上から目線で断定的

私には、従姉妹に対して、日ごろ気になっていることがありました。

それは、どうも何事に対しても、「上から目線」で物を言う傾向が強まっていること。

声は、常にビックリするくらい大きく、もの言いは、いつも断定的。

「だから、それじゃ、ダメなんだって」

「違う、違う、違うの」といった調子です。

「これじゃあ、従姉妹のご主人は、たまったものじゃない」、そんないらぬ心配がチラッと過ってもいました。

そこで、従姉妹が席を立ったとき、思い切って尋ねてみました。

 

オレは、あなたの部下じゃない!

「〇〇さん、職場にも校長先生がいて、家にも校長先生、大変じゃない?」

何気なく聞いた言葉に、従姉妹のご主人は、「よく言ってくれた」とばかり。

「もう、何でボクがそういう言われ方しなくちゃいけないのかと思って、カチンとくることばっかりですよ」と話し始めました。

従姉妹は、無意識に腕を組むクセがあるようで、車の助手席に乗っても、腕組みしてあれこれ指示を出すとのこと。

従姉妹がご主人に頼んでおいた家事ができなかった時にも、「いいよ、いいよ」と言いつつ、「ちょっと座って」とご主人に椅子を勧め、「えっと、どうしてできなかったのかな?」とまるで部下に面接をするように問いただすのだとか。

「オレは、あなたの部下じゃない!」と怒鳴りたくもなると話していました。

 

長年のクセがなかなか抜けない

そんなことを話していたとき、従姉妹が戻ってきました。

「〇〇ちゃん、家のなかに校長先生がもう一人いるみたいよ~」と私。

私と自分の夫にそれぞれ視線を移し、「やだ~、そんなこと話してたの」と従姉妹。

ただ、思うところもあるようで、「長年のクセがなかなか抜けないのよね・・、悪いとは思ってるんだけど」と。

退職後も、なぜか「先生」、「先生」と呼ばれ続ける教員の世界。

「指導」でもなく、もちろん「管理」でもなく、普通に振る舞う、この簡単なことがどうも難しいと嘆いていました。

 

これからもしばらくバトルが

かくいう私も、時々夫から、「いつまでも、前の仕事を引きずらないで!」と叱られることがあります。

人生の3分の2を過ごしてきた職業人生で培ったアイデンティティー。

長年の職業生活のなかで身に着けてきた立ち振る舞いや考え方のクセを手放すのは、やはり時間も必要です。

それを終生手放さずに「元校長先生」として生きる道もあるとは思いますが、どうやら従姉妹のご主人は、それを望んではいないようです。

「校長先生」はもう返上して、対等な夫と妻としての関係を築きたい。そんな気持ちが伝わってきました。

従姉妹夫婦には、これからもしばらくバトルが続きそうです。

 

リタイア後の再出発をはかるには、男性、女性を問わず、肩書きや役職、職業生活のなかで獲得してきた価値観から一度自由になって、素の自分に戻ること。

素の自分になって、新たな人間関係を気づいていくことが大切だと、私たちも多くの先輩からアドバイスをいただきました。

まだまだ道半ばではありますが、従姉妹夫婦をみていて、ほんの少し自分たちも進歩したかも知れないと感じた一瞬でした。

 

 

 

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